ヴラダン コチ チェロリサイタル

28 Jan 2007

 1月最後の主日礼拝が終わったばかりの礼拝堂は、慌しい雰囲気でした。いつもなら、親しい方同士がご挨拶を交わしたり、ご家族の近況を報告しあったりするグループがあちこちに見られるところですが、この日ばかりはチャリティーコンサート実行委員のしるしのリボンをつけたメンバーに追い立てられるように、早々にホールへと降りて行かれました。この日、7ヶ月かけて準備してきたチェロコンサートが、いよいよ行われるのです。委員全員、慌しさと緊張感のなかにもなにかワクワクするような心の高まりを覚えていました。

 コチさんは午前中の主日礼拝にも出席され、讃美にはチェロで参加されました。また信仰のゆえに兵役を拒否して収容所に収監された体験や、獄中で詩篇百三十篇にインスピレーションを得て作曲したことなどを証してくださいました。

 午後1時を過ぎ、バスが着くたびにぞくぞくと入っていらっしゃるお客様を外階段の下でお迎えしながら、そのワクワク感が成功の予感と喜びに変わっていくのを私ははっきりと感じていました。

 60周年記念事業としてのパイプオルガン購入資金「オルゲル3000」への募金のために始められたこのプロジェクトは、いつしか実行委員だけでなく、ロゴマークを考えてくださった方、ローズケーキを焼いてくださった方、外部からの問い合わせの電話に丁寧に応対してくださった事務局の方、そして委員の働きを祈りで支えてくださった多くの教会員の思いに支えられて、「ジャックと豆の木」の豆の木のようにグングン大きくなっていったのです。
 コンサートが始まり次々と有名な曲が演奏されてゆくうちに、会場は静かななかにも熱い感動に満たされてゆきました。何人もの方がハンカチで目をおさえる姿があり、受付で聴いていた私達も胸がふるえる思いでした。

 下記のお客様からの感想にも、感動と喜びの声がたくさん寄せられています。このコンサートが成功したのは、実行委員会の働きだけではなく、教会員全員の心が「オルゲル3000」によって一つになったことによって生み出されたエネルギーによるものだと確信いたします。

広報委員 檜佐章子
*教会を通じてこんな素晴らしい演奏会に行き、一番前の席で曲を聴くことができました。白鳥、ユーモレスク他、本当に嬉しく思いました。是非また教会にも時々出席したくこの会に感謝です。チェロ奏者のコチさんのクリスチャンならではの穏やかなお人柄に好感をもちました。

*力強く、しなやかで深いチェロの音色、多彩なプログラムに感動いたしました。コチさんの輝くような笑顔の限りない優しさの背景には多くのご苦労があられたことと思います。捜真バプテスト教会に初めてうかがわせていただきました。コンサートの準備もたいへんだったことと拝察いたします。大きなホールでは味わえないような、とてもアットホームな温かい雰囲気のなかでコチ氏の音楽を皆様と共有できましたこと、心より感謝申し上げます。
(当日アンケートより)


Responsibility for a text: AKIKO HISA Soshin Baptist Church Public Relations Committee


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コンサートはまず控室でのお祈りから始まりました。
「私達はベストを尽くします。足りない所は神様あなたが補って下さい。皆様の心に音楽が届きますように。」

音楽への愛と感謝の祈りを込め心を合わせて演奏していくうちに緊張が解け、コチさんがどう表現したいかが啓示され良いアンサンブルができました。

その場に確かに神様が共におられる事を感じました。大切な人を喪い傷心の日々を送っていた私にコチさんとの共演という幸福な体験をさせて下さった捜真教会の皆様、お祈りくださった方々、準備に奔走された方々、神様に感謝します。

伴奏ピアニスト 高岩淳子

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