6月26日(日)10時30分より
主日礼拝
メッセージ:「恐れることはない」
聖書:マルコによる福音書5章21-24a,35-43節
説教者:小野慈美牧師
※どなたでも視聴できます。
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Ⅰ)求め
主イエスと弟子たちは、ガリラヤ湖の東の地で悪霊につかれた男を癒した後、再びカファルナウムに戻ってきました。すると、大勢の群衆が集まってきました。その中に会堂長のヤイロがいました。会堂長は、会堂の管理や礼拝のための職務を担う名誉ある立場でした。それに対して主イエスは、この世的には何の地位も権威もない教師でした。
したがって、ヤイロが「足もとにひれ伏して、しきりに願った」というのは、普通であればありえないことでした。しかし、ヤイロは恥も外聞もかなぐり捨て懇願しました。「わたしの幼い娘が死にそうです。どうか、おいでになって手を置いてやってください。そうすれば、娘は助かり、生きるでしょう。」彼の求めは、娘を助けて欲しいという極めて実際的なものです。いろいろな手段で娘の病気を治そうとしたが、うまくいかなかった。そこで、藁をもつかむ思いでイエスのところにきた。信仰的な動機で来たのではない。しかし、どのような動機であろうとも、跪く者の求めを主は拒まなかったのです。
Ⅱ)逆転
ヤイロの家に向かう途中、一人の女性を主イエスが奇跡的に癒されました。そうしているうちに、「お嬢さんは亡くなりました」という知らせがきました。ヤイロは、その場にくずおれてしまったのではないかと思うのです。しかし、そのとき、主イエスから、思いがけない言葉が発せられました。「恐れることはない。ただ信じなさい」。そして、この直後に、この箇所で最も重要なことが起こったのです。それは、ヤイロが主イエスと一緒に歩き始めたということです。
よく考えると、ここで奇妙な逆転が起こっています。今までは、ヤイロが主イエスを自分の家に案内していた。ところがここからは、主イエスがヤイロを促しておられる。家に帰ると、主イエスは少女の手を取り、「タリタ、クム」(少女よ起きなさい)と言われました。すると、少女が起き上がって歩いたのです。
Ⅲ)イエスの言葉が呼び起こす信仰
ヤイロは、最初は、ただ娘を治して欲しいという素朴な願いから主イエスに近付いていきました。つまり、病気さえなおれば、必ずしも主イエスでなくても良かったのです。ところが、娘が死んで、初めの願いが無意味になったとき、「恐れることはない。ただ信じなさい」という言葉によって、主イエスに対する信頼を呼び覚まされたのです。そして、主イエスについていった。そのとき、思いにまさることが起きたのです。
私たちは、ヤイロの娘が生き返ったという結末を知っています。しかし、自宅に帰る途上のヤイロは、まだ結果を知らないでいます。私たちも、しばしば、このときのヤイロと同じ状況に置かれます。自分が予定していたことと違うことが起こり、行き先を失う。コロナや戦争や、自分ではどうすることもできないことのゆえの漠然とした不安。そして、すべての人に例外なく訪れる死。これからいったいどうなるのだろうという恐れに包まれるとき、主は言われます。「恐れることはない。ただ信じなさい」と。
死がどういうものであるのかを私たちは知りません。しかし、知っていることがあります。それは、死が終わりではないということです。主イエスがよみがえりの命を与えてくださる。ヤイロの娘の復活は、そのことのしるしであると言えるでしょう。死が終わりではないことを知るとき、わたしたちはびくびくせずに、地上の日々を一生懸命生きることができます。主イエスが、十字架によって私たちの罪を赦してくださり、よみがえりの命を約束してくださっているのですから、安心して生きて行って良いのです。「恐れることはない。ただ信じなさい。」
前 奏 - 愛するイエスよ、我らここに集いて - J.S.バッハ
招 詞 詩編63編4-5節(下記)
賛 美 讃美歌21-13(1,3,6) みつかいとともに
主の祈り
聖 書 マルコによる福音書5章21-24a,35-43節 (新約p.70)
祈 祷
黙 想
説 教 「恐れることはない」 小野慈美 牧師
祈 祷
賛 美 讃美歌21-458(1,2,4) 信仰こそ旅路を
献 金 (※礼拝献金は、退場の際に、また口座への送金でお捧げください)
感謝祈祷
賛 美 讃美歌21-25 父・子・聖霊に
祝 祷 小野慈美 牧師
後 奏
分かち合い
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4 あなたの慈しみは命にもまさる恵み。わたしの唇はあなたをほめたたえます。
5 命のある限り、あなたをたたえ/手を高く上げ、御名によって祈ります。
(詩編63:4-5)
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