12月20日 午前10時30分より
メッセージ:「聖なるお人好し」
聖書:マタイによる福音書1章18-25節
説教者:小野慈美牧師
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「母マリアはヨセフと婚約していたが、二人が一緒になる前に、聖霊によって身ごもっていることが明らかになった」(18)。
マリアは、聖霊によって男の子をみごもると天使から告げられていました。お腹が大きくなってきて、天使の言ったことが本当だと分かったとき、マリアはそれをヨセフに話したのでしょう。当然、ヨセフは信じられません。聖霊によって身ごもるなどという言い訳を誰が信じられるでしょう。
「夫ヨセフは正しい人であったので、マリアのことを表ざたにするのを望まず、ひそかに縁を切ろうと決心した」(19)。
「表ざたにする」とはどういうことか。このことを公にして、「マリアは姦淫の罪を犯した」と訴えれば、マリアは石打ちの刑、つまり、死刑になります。マリアもおなかの子も死ぬことになります。ヨセフはそうすることもできました。しかし、彼はもう一つの道を選ぼうと考えました。
「ひそかに縁を切」る、つまり妊娠が露見する前に婚約を解消してしまえば、やがて子どもを生んでも「マリアは正式な結婚をせずに誰かと関係を持ち、私生児を生んだ」ということになります。表向きは「婚約中に他の男性と関係を持った女性」という姦淫の罪で裁かれることはなくなります。その後のマリアと幼子の人生はとてもきびしいものになりますが、少なくとも二人を死なせずにすむことはできます。
「このように考えていると、主の天使が夢に現れて言った。『ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである』」(20-21)。
マリアが話していたことは本当だったのだ。しかも、どうやら、その子は特別の子どものようだ。「マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである」と言われても、何かの証拠があるわけではない。マリアがそう言っているだけであり、自分も夢の中で聞いただけ。あえて言えば、言葉だけです。しかし、ヨセフは、言葉を信じることを選び取ったのです。マリアとイエスを守るためでした。たとえ世間の誰も信じなくても。
イエスが幼い頃ヨセフは父親としてこんなことを言っていたのではないかと思います。
「最終的に大事なのは、損か得かではない。世間から見れば、損するようなこと、むだと思えることであっても、神様が喜んでくださることであれば、それが一番良いことなんだ。人からバカにされようが、お人好しと言われようが、気にするな。大事なのは神様が喜んでくださるかどうかだ。いいか、忘れるな。」
このヨセフを人間の父として、イエスは幼年時代を過ごしました。ヨセフは比較的早く死んだと考えられています。成長したイエスは、30歳頃に公の生涯を始めます。約3年間神の国の福音を宣べ伝え、人々を愛しました。しかし、最後には、身近な弟子たちにさえ裏切られました。自分が愛してやまなかった人々からあざけられ、全くいわれのない罪のために十字架につけられました。それにもかかわらず、自分をあざける者たちのために祈りました。「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです」(ルカ23:34)。ゲッセマネの園で、「私の望みではなく、御心のままに」(マルコ14:36)と決断なさったからです。ヨセフもお人好しでしたが、そのヨセフに育てられたイエスは、まさに「聖なるお人好し」でした。
前 奏 - 造りぬしなる主 - J.S.バッハ
招 詞 イザヤ書11章1-2節(下記)
賛 美 262(4) 主を待ち望むアドヴェント
主の祈り
子ども説教 「まことの光」(ヨハネ1:9、8:12) 小野 慈美 牧師
聖 書 マタイによる福音書1章18-25節(新約p.1)
祈 祷
黙 想
説 教 「聖なるお人好し」 小野 慈美 牧師
祈 祷
賛 美 262(1,2)聞け、天使の声
献 金 (※礼拝堂への入退場時にお捧げください)
感謝祈祷
賛 美 261(1,4) もろびとこぞりて
祝 祷 小野 慈美 牧師
後 奏
分かち合い
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「エッサイの株からひとつの芽が萌えいで/その根からひとつの若枝が育ち
その上に主の霊がとどまる。知恵と識別の霊/思慮と勇気の霊/主を知り、
畏れ敬う霊。」(イザヤ11:1-2)
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