2月14日 10時30分より
メッセージ:「涙の夜を過ごすとも」
聖書:詩編30編
説教者:小野慈美牧師
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1)2-4節 自分の経験をふりかえっての感謝と賛美
この詩人は何らかの苦難、おそらく病気になり、生きるか死ぬかという状況に立たされたのでしょう。「敵」(2)とは、象徴的に死を擬人化したもののようです。必死に祈った結果、病が癒され、その感謝と喜びを歌っています。しかし、この喜びは、ただ単に病気が治り、苦難が取り除かれたという喜びだけではありません。この経験によって神の恵みの深さを知った喜びを表現しています。その恵みはどのようなものだったのでしょうか。彼は、自分の過去を振り返ります。
2)7-8節 過去の経験
この詩人は、かつてはけっこうな自信家であったようです。「平穏なときには、申しました。『わたしはとこしえに揺らぐことがない』と」(7)。順調なときには、自分の信仰は本物だから、このように動揺せずにいられるのだとうぬぼれていた。しかし、実は「主よ、あなたが御旨によって砦の山に立たせてくださったからです」(8)。すべて、神様が支えてくださっていたということだったのに、自力で生きていると勘違いしていたのです。
その勘違いに気付かされる経験が病でした。病は神が「御顔を隠される」(8)経験、つまり、神が遠ざかってしまわれたように感じる経験でした。それまで持っていた自信が崩れ、「たちまち恐怖に陥りました」(8) 。自分の作り上げた人生哲学は、大きな苦しみに遭って、揺すぶられる。そのとき人は深い祈りに導かれるのです。
3)9-11節 苦難の中での祈り、12-13節 癒された感謝
神の憐れみを求め必死に祈りました。その結果、おそらく死の病が癒されたのでしょう。病の癒しと共に、癒しにまさる神の恵みを知り、感謝の讃美を捧げます。
4)5-6節 同胞への励まし
最終的にこの詩人が知らされたことは、神は「ひととき、お怒りになっても命を得させることを御旨としてくださる」(6)ことでした。ただし、病や苦難そのものが神の怒りの表れだと考えてはなりません。「わたしはとこしえに揺らぐことがない」(7)という態度、すなわち高慢が人間の罪であり、その罪に対して、神はお怒りになるのです。しかし、その怒りさえも実は神の恵みなのです。
人は大きな苦難にぶつかって初めて、いかに自分がもろいものであるか、それにもかかわらずいかにおごり高ぶっていたか、ということに気づかされます。その結果、おごりが砕かれ、神に依り頼んで生きるという正しい道に導かれます。高慢の罪に気づくために、病や苦難も、神の恵みの手段として用いられることがあるのです。
詩人は、神様の「怒りはただつかの間で、その恵みはいのちの限り長い」(口語訳5節)ことを知りました。だから、今後、再び病気になったとしても、そして結果的に死にいたる病であっても、神の恵みはわたしを離れないのだということを知って喜んでいるのです。詩人は、このような自分の経験を通して、同胞を励ましているのです。
「泣きながら夜を過ごす人にも、喜びの歌と共に朝を迎えさせてくださる」は、一晩泣いたら問題が解決するというようなことではありません。長い夜のような日々を何日も過ごすことがあります。しかし、神様は長い夜の間も、朝を迎えるための業をなしてくださっているのです。泣きながら夜を過ごすときも、神の恵みという朝の光は既にあなたに届いている。そして、究極的には、死という「夜を過ごす」ときも、甦りの命という「朝を迎えさせてくださる」のです。
前 奏 - 主のうちにこそ - Satkz
招 詞 詩編103編11-13節(下記)
賛 美 196(1,2,4) 主のうちにこそ
主の祈り (「讃美歌21」93-5 B 日本キリスト教協議会統一訳)
聖 書 詩編30編(旧約p.860)
祈 祷
黙 想
説 教 「涙の夜を過ごすとも」 小野 慈美 牧師
祈 祷
賛 美 218(1,4,5)日暮れてやみはせまり
献 金 (※礼拝献金は、口座への送金でお捧げください)
感謝祈祷
賛 美 神はあなたと共にいる(2020年主題讃美歌)
祝 祷 小野 慈美 牧師
後 奏
分かち合い
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「天が地を超えて高いように/慈しみは主を畏れる人を超えて大きい。
東が西から遠い程/わたしたちの背きの罪を遠ざけてくださる。
父がその子を憐れむように/主は主を畏れる人を憐れんでくださる。」
(詩編103:11-13)
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