10月23日(日)10時30分より
メッセージ:「イエスを負かした母親」
聖書:マルコによる福音書7章24-30節
説教者:小野慈美牧師
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大胆さ
主イエスは、ガリラヤを離れ、しばしティルスの地方(異邦人の地)に行かれました。そこへ、「汚れた霊に取りつかれた幼い娘を持つ女が、すぐにイエスのことを聞きつけ、来てその足もとにひれ伏した。女はギリシア人でシリア・フェニキアの生まれであったが、娘から悪霊を追い出してくださいと頼んだ」(25-26)。
ギリシャ人はユダヤ人からすれば「異邦人」です。単なる外国人ではなく、神から遠い宗教的に汚れている人々という意味です。だから、ユダヤ人は異邦人と関わることを避けました。彼女はそのことを百も承知でやってきたのです。
謙虚さ
それに対し、イエスは「まず、子供たちに十分食べさせなければならない。子供たちのパンを取って、小犬にやってはいけない」(27)と言われました。「子供たち」はユダヤ人、「子犬」は異邦人をさしています。「わたしは、まず、ユダヤ人のために働く」という意味です。しかし、彼女はひるみません。あきらめません。28「主よ、しかし、食卓の下の小犬も、子供のパン屑はいただきます。」マタイ15:27では「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです」と言っています。ここには「願いをかなえてくれて当然だ」という態度はありません。
私たちは、「神様、神様」といいながら、神様を自分の願いをかなえてくれる自動販売機のように扱っていることはないか。願いを聞いてくれてこそ神様としてふさわしい。聞いてくれなければ、信じてなんかやるもんか。このような態度を取ることがないか。
この女性は、謙虚です。しかし、主イエスの答えを否定せずに切り返します。「おっしゃる通りです。優先順位は変えなくてけっこうです。でも、子犬もおこぼれだったら頂けるでしょう?。おこぼれでいいのです。だって、子どもたちのパンを横取りするのではないのですから・・・。神様の恵みはそんなに小さくないですよね?!」
ユーモア
これには、主イエスは一本取られた。主イエスは、ニコッとしたのではないか。「参った」。そこで、イエスは言われました。「それほど言うなら、よろしい。家に帰りなさい。悪霊はあなたの娘からもう出てしまった。」女が家に帰ってみると、その子は床の上に寝ており、悪霊は出てしまっていた(29-30)。マタイによる福音書では、「あなたの信仰は立派だ」(15:28)と言われています。 その「信仰」とは、神が恵み深いお方であることを信頼する態度です。要求がかなうかどうかではなくて、どうなさるかはお任せし、そのなさり方は恵みに満ちていると信頼する態度です。
私たちはいつの間にか、ユダヤ人のように特権意識を持ってしまうことがあるかもしれない。 何十年も教会に来ている。奉をし献金もしている。自分は優先されて当然だ。 神からだけでなく、教会の中でも、特別扱いされて当然だ。だから、思い通りに扱われないと、屈辱感を覚えて、ふてくされる、卑屈になる。自分は特別だと思うから苛立つのです。 しかし、言ってみれば、私たちはすべて異邦人です。本来、神のめぐみを頂くにはふさわしくない者なのです。その自覚があれば、いらだちません。
ユーモアとは、自分を相対化できること。自分を笑えること。自分が「何者かである」という思い上がりから自由でいられることです。このユーモアを失わないことが主イエスが「立派だ」と言われた信仰です。パウロも自分を罪人のかしらだと言って伝道しました。「この罪人のかしらである私にまで主イエスは恵みを与えてくださった。だから、あなたが恵みから排除されることは無いですよ」(Ⅰテモテ1:15-16)と。
大胆に、謙虚に、ユーモアを持って、日々、パンくずの恵みを頂きましょう。
前 奏 - 天にまします我らの父よ - H.シャイデマン
招 詞 エフェソの信徒への手紙3章16-17節(下記)
賛 美 讃美歌21-527 み神のみわざは(1,4)
主の祈り
賛 美 ― 主とわれ ― 聖歌隊
聖 書 マルコによる福音書7章24-30節 (新約p.75)
祈 祷
黙 想
説 教 「イエスを負かした母親」 小野慈美牧師
祈 祷
賛 美 讃美歌21-451 くすしきみ恵み(1,2,3,5)
献 金 (※礼拝献金は、退場の際に、また口座への送金でお捧げください)
感謝祈祷
賛 美 讃美歌21-28 み栄えあれや
祝 祷 小野慈美牧師
後 奏
分かち合い
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どうか、御父が、その豊かな栄光に従い、その霊により、力をもってあなたがたの内なる人を強めて、信仰によってあなたがたの心の内にキリストを住まわせ、あなたがたを愛に根ざし、愛にしっかりと立つ者としてくださるように。(エフェソ3:16-17)
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