2008年9月8日
「あなたがたは、自分が何を願っているか、分かっていない。このわたしが飲もうとしている杯を飲むことができるか。」マタイによる福音書20章22節

メッセージ

主イエス様の弟子であるゼベダイの子ヤコブとヨハネの母サロメが主イエス様のもとに来ました。サロメとイエスの母マリアとは姉妹でしたので、ヤコブ・ヨハネはイエスの従兄弟になります。この血縁関係を利用したのでしょうか。彼女は主イエス様に対し、息子たちに特別な計らいを願い出ました。これに対し主は、彼らは自分が何を求めているのか分かっていないと言われた上で、主が飲もうとしている杯を飲むことができるかと聞かれました。ヤコブとヨハネは「できます」と答えました。「杯」とは「苦難の杯」です。事実ヤコブは使徒集団の最初の殉教者になり、ヨハネはペテロと共に最初に投獄され、晩年にはパトモス島へ流されました。この箇所で主イエス様が教えておられることは、主ご自身の生き方である「仕えること―謙遜」であります。『人の子が、仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金(贖い)として自分の命を献げるために来たのと同じように』(28節)。ヤコブとヨハネと同じように打算的な私たちにとって、主の歩まれた道を辿る生き方が求められているのではないでしょうか……。!

東間 克美