12月27日 午前10時30分より
メッセージ:「神から遠い人たち?」
聖書:マタイによる福音書2章1-12節
説教者:小野慈美牧師
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「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです」(マタイ2:2)。「東方」はどこかというと、今日のイラン(ペルシャ)とかイラク(バビロン)の地方と考えられます。イスラエルの民は、紀元前6世紀にバビロンの地(今のバグダッド付近)に捕虜として約50年間とらわれていました。バビロンから解放された後もその地に住み続けたイスラエル人たちもいました。バビロン捕囚から500年以上もたっていましたが、旧約聖書がその地に残っていて、博士たちは以下のような言葉を読んだのかもしれません。「わたしには彼が見える。しかし、今はいない。彼を仰いでいる。しかし、間近にではない。ひとつの星がヤコブから進み出る」(民数記24:17)。
また、メソポタミアでは、星は王の象徴でした。紀元前7年に、257年に一度の、木星と土星が再接近して一つの星のように見える現象が起こり、これが特別な王の出現を示すものとして理解されたようです。博士たちは、この星の出現が世界の王の誕生のしるしだと判断し、旅に出ました。
エルサレムに着くと、彼らは「ユダヤ人の王として生まれた方は、どこにおられますか」と人々に聞いてまわったので、そのことが噂になりました。その噂を聞いたヘロデ王は自分の立場を脅かす存在が生まれたのかもしれないと不安になりました。ヘロデが学者たちに調べさせた結果、ベツレヘムで生まれたらしいということが分かり、「見つかったら知らせてくれ」(8)と博士たちに告げました。
「彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった」(9)。これは、天体現象として、星が動き、「ここだよ」と教えてくれたということではなく、神の導きを星の導きという表現で記したのでしょう。「ユダヤ人の王」は、彼らが予想していた姿とは異なる、普通の幼子でした。しかし、彼らはかえって、そこに示された真実に目が開かれたのです。「この方こそ、まことの王だ」と。本当に真実なものはしばしばわたしたちの予想を覆すのです。
神から選ばれた特別の民であるという自己意識を持っていたユダヤ人から見れば、東の国の博士たちは「神から遠い人たち」でした。しかし、マタイによる福音書では、イエスを最初に礼拝したのがなんと異邦人だったのです。これは、「主イエスは、ユダヤ人のみならず、全世界の救い主である」という宣言です。皮肉なことに、神に最も近いと自負していたユダヤ人たちは、世界の王の誕生の知らせを聞きながら、会いに行こうとはしませんでした。一方、東方の博士たちは星の光を神の導きと信じて、メシアに出会ったのです。
私たちの生活の中に、星の光が見えないでしょうか。神の導きを、はでな光、大きなしるしの中に求めていませんか。この星に象徴される主イエスのしるしは、小さなしるし、思いがけないしるしであることが多いのです。
信仰の道を求めておられる方々は、「自分は神様のお近づきになるには、まだまだだ、自分は神から遠い」と思っておられるかもしれません。しかし、神様はあなたを遠いとは思っておられません。むしろ、さまざまな星を通して、あなたを導こうとおられます。その星が見えませんか。その星を見たのであれば、「家に入って」(11)、幼子を礼拝する者となりましょう。イエスを主と信じて新たな歩みを始めましょう。
前 奏 -メサイアより、田園交響曲(オルガン編)- G.F.ヘンデル
招 詞 詩編34編9-10節(下記)
賛 美 469(1,5) 善き力にわれかこまれ
主の祈り
聖 書 マタイによる福音書2章1-12節(新約p.2)
祈 祷
黙 想
説 教 「神から遠い人たち?」 小野 慈美 牧師
祈 祷
賛 美 256(1,6)まぶねのかたえに
献 金 (※礼拝堂への入退場時にお捧げください)
感謝祈祷
賛 美 247(1,2)今こそ声あげ
祝 祷 小野 慈美 牧師
後 奏
分かち合い
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「味わい、見よ、主の恵み深さを。いかに幸いなことか、御もとに身を
寄せる人は。主の聖なる人々よ、主を畏れ敬え。主を畏れる人には何も
欠けることがない。」(詩編34:9-10)
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