2月28日 10時30分より
メッセージ:「しがらみからの自由」
聖書:マタイによる福音書12章46-50節
説教者:小野慈美牧師
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主イエスには、四人の弟と二人以上の妹たちがいたようです(マルコ6:3)。そして「身内の人たちはイエスのことを聞いて取り押さえに来た。『あの男は気が変になっている』と言われていたからである」(マルコ3:21)とありますから、公生涯を始めた主イエスに家族は戸惑いを覚えていたようです。そこで、家族は家に連れ戻そうとやってきました。そのとき、主イエスはご自分の周りで話を聞いている人々に「見なさい。ここに私の母、私の兄弟がいる。」「私の天の父の御心を行う人が、私の兄弟、姉妹、また母なのです」と告げられました。しかし、主イエスは家族を軽んじていたのではありません。(たとえば、十字架の上で、マリアを弟子のヨハネに託しています)。
<家族のイエスに対する執着>
問題は、イエスの家族が、「兄さん、あなたは、家族の一員だ。勝手なことをしてくれちゃ困る」というような態度で、主イエスを自分たちの意のままにしようとしたことなのです。それに対して、主イエスが意図していることは、「家族といえども私物化するな。支配するな。不健康な仕方で執着するな」ということです。愛するということは、一面では、相手を自由にすることなのです。
<しがらみからの自由>
アウグスティヌスは言っています。「(神様)、あなたは私たちを、ご自身にむけてお造りになりました。ですから私たちの心はあなたのうちに憩うまで、安らぎを得ることができないのです」。真の平安、真の慰めは、神だけがお与えになることができるのです。
「女が自分の乳飲み子を忘れるであろうか。母親が自分の産んだ子を憐れまないであろうか。たとえ、女たちが忘れようとも/わたしがあなたを忘れることは決してない」(イザヤ49:15)。母の愛でさえ完全ではありません。だからこそ、まことの創り主であられる神のうちに、私たちを裏切ることのない真の拠り所を見い出すのです。神とのきずなを大切にするとき、かえって肉の家族とのきずなも保たれます。家族に執着するのではなく、家族を神から与えられた最も身近な隣人として愛することができるのです。
<私たちも主イエスの家族>
また、主イエスの周りに座って話を聞くためには、条件はいりません。上述のイザヤ49:15は、神に見捨てられても文句が言えないような背きの罪を犯したイスラエルに対して、神が語られたのです。主イエスの周りには、神に見捨てられても文句が言えないと思っていた人もいたでしょう。しかし、神の愛の及ばない人は一人もいないのです。神の赦しと愛の言葉を聞いて、心から信じて喜ぶとき、神はそれを望んでおられるので、既に、彼らは神の御心を行い始めているのです。そして、神の愛を喜ぶ者は、家族や隣人を愛する者へと変えられていくのです。
家族を大事にすることが悪いのではなく、家族であれ、他の人間関係であれ、執着し、相手を縛り付けることが問題なのです。そのしがらみから自由になったとき、むしろ、相手を縛らない自由な健やかな関係を築くことができます。後に、少なくとも母マリアと次男のヤコブは、初代教会に加わりました。ヤコブは、エルサレム教会の中心人物になりました。まさに血肉の家族ではない、神の家族になったのです。
私たちもまた、主イエスを取り囲む人々の中に入れていただいています。「私の言葉に耳を傾けているあなた方は、すでに、今ここで神の御心を行っている。あなたは私の家族だ。だから、わたしがあなたを忘れることは決してない」と主イエスが言って下さっているのです。
前 奏 -イエス十字架につけられたまいし時- J.S.バッハ
招 詞 詩編133編(下記)
賛 美 297(1,3,4,5) 栄えの主イェスの
主の祈り (「讃美歌21」93-5 B 日本キリスト教協議会統一訳)
聖 書 マタイによる福音書12章46-50節(新約p.23)
祈 祷
黙 想
説 教 「しがらみからの自由」 小野 慈美 牧師
祈 祷
賛 美 161(2回繰り返し)見よ、主の家族が
献 金 (※礼拝献金は、口座への送金でお捧げください)
感謝祈祷
賛 美 28 み栄えあれや
祝 祷 小野 慈美 牧師
後 奏
分かち合い
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「見よ、兄弟が共に座っている。なんという恵み、なんという喜び。
かぐわしい油が頭に注がれ、ひげに滴り/衣の襟に垂れるアロンの
ひげに滴りヘルモンにおく露のように/シオンの山々に滴り落ちる。
シオンで、主は布告された/祝福と、とこしえの命を。」(詩編133編)
■主の祈り (日本キリスト教協議会統一訳)
天の父よ
み名があがめられますように。
み国が来ますように。
みこころが天で行われるように 地上でも行われますように。
わたしたちに今日も この日のかてをお与え下さい。
わたしたちに罪を犯した者を ゆるしましたから、
わたしたちの犯した罪を おゆるし下さい。
わたしたちを誘惑から導き出して 悪からお救い下さい。
み国も力も栄光も とこしえにあなたのものだからです。
アーメン。
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