3月21日 10時30分より
メッセージ:「とんだ災難が恵みに」
聖書:マタイによる福音書27章32-44節
説教者:小野慈美牧師
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<序列意識>
人間の集まりには、有形無形の序列があり、その序列の中で自分がどの位置にあるのかということがとても気になるものです。弟子たちも同じでした。
「ゼベダイの息子たちの母」は、イエスの母マリアの姉妹だったようです。ですから「二人の息子」(ヤコブとヨハネ)は主イエスの従兄弟ということになります。そこで、母は「王座にお着きになるとき、この二人の息子が、一人はあなたの右に、もう一人は左に座れるとおっしゃってください」(21)と言って、他の弟子たちの前で二人の息子のための特別の地位のお墨付きをいただきたいとでも思ったのでしょう。それに対し、主イエスは、二人に対して、あなたがたは、確かに杯を飲むことになる。だからといって神が特別な扱いをなさるかどうかはわからない(23)と、功徳思想を退けました。
ところが他の10人も黙っていませんでした。「ほかの十人の者はこれを聞いて、この二人の兄弟のことで腹を立てた」(24)。彼らも、序列の中で上に行くこと、偉くなることを価値あることと考えていたのです。それに対して、主イエスは言われました。「26あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、27 いちばん上になりたい者は、皆の僕になりなさい。」
「偉くなりたい」、「いちばん上になりたい」を「神が喜ばれることをしたい」「イエスの近くにいたい」という意味で理解するならば、偉くなること、主イエスの右と左にすわることは、それはそれで結構な願いだ。しかし、わたしの近くにいたいのなら、仕える者になりなさいと教えられたのです。
<キリストにならう>
適材適所という言葉があるように、人はそれぞれ、神から与えられた賜物を最大限に用いることは、神から与えられた使命です。自分の置かれた場所で、経験や才能を他者のために生かし用いることは大いにすべきです。その結果として、高い地位に就く、大きな責任を担わされるということはあります。つまり、この世界で偉くなるわけです。しかし、これは、「偉くなろうとする」こととは、違います。むしろ、この世界の序列の中で、偉くなればなるほど、きょうの箇所の言葉を心に刻む必要があります。
「人の子(主イエスのこと)が、仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのと同じように」(28)とあります。パウロは、このことを以下のように表現しています。「キリストは、神の身分でありながら、・・・僕の身分になり、人間と同じ者になられました。人間の姿で現れ、へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした」(フィリピ2:6-8)。
<序列意識から自由になるために>
上記28節の「多くの人」とは、私たちのことでもあります。何者でもないこの自分に主イエスが仕えてくださった。そのことをいつも新たな感謝と喜びを持って受け止めることです。主に仕えていただいたことを知る者として、私たちも他の人に仕えるのです。相手がどのような人であれ、その人のためにも主が命をかけてくださった存在として敬意をもって、接するのです。そうするならば、この世界の序列が気にならなくなります。イエスさまは、仕えるに値しないと思われる弟子たち、少しもすばらしくない弟子たち、そして、他ならぬこの私たちに仕えてくださったのです。「仕えなさい、僕になりなさい」とは、冷たい命令の言葉ではなく、序列意識から解き放つ、自由への招きの言葉なのです。
前 奏 -罪なき小羊- J.パッヘルベル
招 詞 イザヤ書53章5節(下記)
賛 美 300(1,2) 十字架のもとに
主の祈り
聖 書 マタイによる福音書27章32-44節(新約p.57)
祈 祷
黙 想
説 教 「とんだ災難が恵みに」 小野 慈美 牧師
祈 祷
賛 美 303(1,3) 丘の上の主の十字架
献 金 (※礼拝献金は、口座への送金でお捧げください)
感謝祈祷
賛 美 25 父・子・聖霊に
祝 祷 小野 慈美 牧師
後 奏
分かち合い
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「彼が刺し貫かれたのは/わたしたちの背きのためであり
彼が打ち砕かれたのは/わたしたちの咎のためであった。
彼の受けた懲らしめによって/わたしたちに平和が与えられ
彼の受けた傷によって、わたしたちはいやされた。」(イザヤ53:5)
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