4月4日 10時30分より
メッセージ:「消えた遺体のなぞ」
聖書:マタイによる福音書28章1-10節
説教者:小野慈美牧師
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日曜日の朝、女性たちが主イエスの墓へ行きました。
マタイ、マルコ、ルカの記述は微妙に異なっていますが、以下の二点は共通しています。
①「あの方はここにはおられない。復活なさったのだ」という天使の言葉。②そして、遺体が消えていたということです。考えてみると、復活した体は、どこへでも行くことができたのですから、何も墓が空であることを示す必要はありません。墓はそのままで、復活したイエスが弟子たちに姿を見せればすむことです。
しかし、墓のふたが空いていて、遺体がそこに無かったということは、主イエスが物理的に墓の入口から出てきたということよりも、女性たち、弟子たちに遺体が無いことを確認させるためだったのではないか。復活は遺体から幽霊のようなものが起き上がった幽体離脱のようなことではないということです。遺体が消えた。それは主イエスが全く新しい復活のからだとして甦られた。単なる奇跡、超常現象ではないのです。
<「十字架の主」の復活>
十字架と復活とは、互いに切り離すことができません。イエスが復活なさったことによって、まことの神の子であることが明らかにされました。その神の子の死であったからこそ、十字架は、人間の罪を赦すための死であったのだと言えるのです。復活がなければ、十字架は、一人の宗教家の死にすぎなかったことになります。復活の主は十字架の苦しみを知るお方として生きておられます。困難の中にいる者に対し「今一緒にいるし、死ぬ時も一緒だし、そして死んでからも一緒だよ」と言ってくださいます。これが私たちに与えられている永遠の命の約束です。
<一般論としてではなく、「私の主」としての復活>
「復活を信じる」ということは、単に、主イエスが2000年前によみがえられたことを信じるだけではなく、今も生きておられ、「私の主」として関わってくださることを信じることです。ヨハネ16:20では、主イエスがマグダラのマリアに「マリア」と呼びかけて現れ、マリアは、「(私の)先生」と応答しました。マタイ28:8-9には、「婦人たちは、恐れながらも大いに喜び、急いで墓を立ち去り、弟子たちに知らせるために走って行った。すると、イエスが行く手に立っていて、『おはよう』と言われたので、婦人たちは近寄り、イエスの足を抱き、その前にひれ伏した」とあります。
「おはよう」と訳されている言葉は、ギリシャ語では「カイレテ(あなたがたは喜びなさい)という言葉が使われています。しかし、実際にイエス様が言われたのは、ヘブライ語の「シャローム」(平和、平安の意)であったと思われます。シャロームは普通の挨拶の言葉としても使われるのですが、ここでは、「安心しなさい」という意味で言われたのでしょう。ヨハネ福音書でも弟子たちへの第一声は、「あなたがたに平和があるように」(ヨハネ20:19)でした。復活の主イエスの弟子たちへの第一声は、「よくも私を裏切ったな」という呪い、裁きの言葉ではなく、赦しと愛を込めた「シャローム」だったのです。
<消えた遺体は今どこに>
消えた遺体はどこへいったのか。永遠の体として、時間と空間を超えて、今、この礼拝堂に、お宅のリビングに、ダイニングに、「シャローム」(平安あれ)という言葉と共に来てくださる。いえ、来てくださっているのです。私たちの心が、憂いや恐れで満ちているとしたら、顔を上げましょう。そこには、両手を広げて待っていてくださる主がおられます。「現実は、墓の中のように暗く重苦しく見えるかもしれない。しかし、わたしが共にいるところは、闇ではなくなる。さあ、顔をあげなさい。」
前 奏 -われらの救い主なる主イエスキリストは復活されました- J.S.バッハ
招 詞 コリントの信徒への手紙一15章14,20節(下記)
賛 美 327 (1,3) すべての民よ、よろこべ
主の祈り
聖 書 マタイによる福音書28章1-10節(新約p.59)
祈 祷
黙 想
説 教 「消えた遺体のなぞ」 小野 慈美 牧師
祈 祷
賛 美 333(1,3)主の復活、ハレルヤ
献 金 (※入退場時に、あるいは、口座への送金でお捧げください)
感謝祈祷
浅輪一郎伝道師就任式
賛 美 325 (1) キリスト・イェスは
祝 祷 小野 慈美 牧師
後 奏
転入会式 張 升瑗(ジャン・スンワン)さん
分かち合い
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「キリストが復活しなかったのなら、わたしたちの宣教は無駄であるし、
あなたがたの信仰も無駄です。・・・ しかし、実際、キリストは死者
の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。」
(Ⅰコリント15:14、20)
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