4月10日(日)10時30分より
棕櫚の主日礼拝
メッセージ:「この人たちが黙れば、石が叫びだす」
聖書:ルカによる福音書19章28-40節
説教者:浅輪一郎伝道師
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イエス様のエルサレム入城の箇所で、特に「この人たちが黙れば、石が叫び出す」という御言葉から導きを求めます。
28節:イエス様は弟子たちに先立ってエルサレムへと向かわれています。イエス様はこれまでに弟子たちに対して「自分はエルサレムに行き、引き渡され、殺されなければならない」と語っておられましたが、いよいよその時が迫っています。
29-34節:イエス様が二人の弟子を遣わして子ろばを用意させます。この行為は旧約聖書の「預言の成就」とも言われていますが、その預言に触れる前に、かつてのパレスチナ地域の状況について振り返ります。
紀元前167年、パレスチナ地域は当時のシリアよって支配されていました。その支配下ではユダヤ教は弾圧されていました。そのため紀元前167年にユダヤ教の祭司と息子たちが武器を取って蜂起したのですが、この闘争は100年続きました。紀元前63年、今度はローマ軍がパレスチナ地域を征服し何世紀にも渡るローマの支配が始まります。その支配は、傀儡君主による支配のこともあれば直接統治による支配のこともありました。しかし支配の在り方がいかようであっても、支配される側としましたら、そこには自由はありません。平和はありません。そのような時代/状況の中で、民衆に寄り添い、「神の国が到来する」と宣言された方がエルサレムに近づいて来られます。民衆も「この方こそ、私たちの国に自由と平和をもたらしてくれるメシア/救い主に違いない」と思ったに違いありません。そのお方がいよいよエルサレムに入城されます。しかしそのお方は、戦車や軍馬ではなく、ろばに乗って入城されます。しかしこの行為こそが、旧約聖書に記されている預言の成就であると言われています。ゼカリヤ書9章9、10節です。「娘シオンよ、大いに踊れ。娘エルサレムよ、歓呼の声をあげよ。見よ、あなたの王が来る。彼は神に従い、勝利を与えられた者/高ぶることなく、ろばに乗って来る/雌ろばの子であるろばに乗って。わたしはエフライムから戦車を/エルサレムから軍馬を絶つ。戦いの弓は絶たれ/諸国の民に平和が告げられる。彼の支配は海から海へ/大河から地の果てにまでおよぶ。」イエス様がろばに乗ってエルサレムへ入城される理由。それはイエス様が「真の平和」の到来をお示しになるためでありました。「真の平和」とは、決して武器を取ることから、ましてや権力者が戦車や軍馬を意のままに操ることからもたらされるものではない。真の平和とは、神の子としてこの世にお生まれになり、民衆に寄り添われたイエス様からもたらされる。イエス様はそのことを象徴的にろばに乗ることによってお示しになられたのです。
38節:他の福音書では民衆がイエス様の入城の際、「ホサナ」と歓喜の声をあげるのに対し、ルカではイエス様の弟子たちが、「天には平和、いと高きところには栄光」と歓喜の声をあげます。ここで私たちは思い出します。イエス様がお生まれになった際の天の大群が言った言葉です。「いと高きところには栄光、神にあれ。地には平和、御心に適う人にあれ。」(ルカ2:14)ここで私たちはさらに「地」という言葉が「天」という言葉に置き換わっていることに気づかされます。では、何故「地」が「天」に置き換わっているのか?それは次のようなことを意味しているからだと思うのです。イエス様がお生まれになった時は、「地上に平和がもたらされる」と賛美がされました。しかし、今、イエス様はエルサレムへと、つまり十字架での「死」へと向かわれています。しかし死は敗北ではない。キリストにあっては、「天にあっても、平和はある」ということなのです。
39節:ファリサイ派のある人々はこのように言います。「先生、お弟子たちを叱ってください。」
40節:するとイエス様は口をお開きになります。「言っておくが、もしこの人たちが黙れば、石が叫び出す。」人は、たとえ、この人たちを/弟子たちを黙らすことが出来ても、今度は石が叫び出す。石のように価値のない物のように見える者が叫び出す。権力も武力も、力というものを何一つ持っていないように見える者が叫び出す。海から海へと超えてでも叫び出す。大河から地の果てにおよんでも叫び出す。では何を叫ぶのか?それが、イエス様がお生まれになった時には「地には平和」と、そしてイエス様が地上の生涯を終えられる時には「天には平和」と、つまり「イエス・キリストにあっての平和というものは、今も、後も、永遠にある」ということを叫ぶのです。
前 奏 -ダビデの子、ホサナ- Satkz
招 詞 詩編118編25-26a節(下記)
賛 美 讃美歌21-6(1,3) つくりぬしを賛美します
主の祈り
聖 書 ルカによる福音書19章28節-40節 (新約p.147)
祈 祷
黙 想
説 教 「この人たちが黙れば、石が叫び出す」浅輪一郎 伝道師
祈 祷
賛 美 讃美歌21-307 ダビデの子、ホサナ
献 金 (※礼拝献金は、退場の際に、また口座への送金でお捧げください)
感謝祈祷
賛 美 讃美歌21-27 父・子・聖霊の
祝 祷 小野慈美 牧師
後 奏
分かち合い
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25 どうか主よ、わたしたちに救いを。どうか主よ、わたしたちに栄えを。
26a 祝福あれ、主の御名によって来る人に。(詩編118:25-26a)
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