12月24日(日)10時30分より
クリスマス礼拝
メッセージ:「部屋が空いていたら」
聖書:ルカによる福音書2章1-7節
説教者:小野慈美牧師
※どなたでも視聴できます。
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<人間の歴史の中に来られた神>
ヨセフはナザレに住んでいましたが、ローマ皇帝が命じた住民登録のためにベツレヘムに行くことになりました。人間の政治的思惑が、「メシアがベツレヘムで生まれる」という預言を実現させることになったのだとルカは語っています。世界も私たち個人の人生も表面的には神ではないものによって支配されているかのように見えます。しかし、皇帝アウグストゥスが実施した住民登録をさえ、救い主の誕生の出来事のために神様がお用いになったのと同じように、今もこの神が世界と歴史の主なのだということを思い起こしたいのです。
ただし、今、世界で起こっていることすべてを神が意図しておられるということではありません。パレスチナやウクライナで起こっていることは、人間の罪の結果です。私たちは、「神はいったい何をしておられるのか」と問います。しかし、「人間はいったい何をしているのだ」と神は悲しんでおられると言うべきなのだと思います。人間が歴史においてなしている愚かさ、悪にもかかわらず、神は人間を見捨てずに救おうとしておられる。そのために、御子がお生まれになったと言うべきなのだと思います。
<部屋は空いてなかった>
6マリアは月が満ちて、7初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。客間があいていたら、ヨセフとマリアは当然、客間に泊まったはずですが、やむを得ず馬小屋で一夜を過ごさなければなりませんでした。
私たちの人生にも、「もしあのとき部屋があいていたら」と思うような事があるに違いありません。自分自身の失敗を悔やむこともあれば、自分にはどうすることもできない状況のせいで、望ましくない状況になってしまうことは少なくありません。「あのとき、こうだったら、自分の人生はもっと良かっただろうになあ」とついつい考えてしまいがちです。
ただ、私たちは、馬小屋の中にいるかのような状況に置かれるとき、しばしば、明かりの灯った暖かい客間の方ばかり見ているのではないでしょうか。しかし、私たちの生きる場は、良いでも悪いでもなく、少なくとも、今は、この現実なのです。
もし、私たちが、「神は客間の世界におられるのであって、自分も客間に移ったときに本来の生き方ができる」。そのように考えている限り、「こんなはずじゃなかった」という思いから抜け出せません。客間の明かりだけを見ていると、自分のいる現実は暗くてしょうがないと感じます。求めても得られない客間を追い求めることをやめ、目を転じて、馬小屋を見つめましょう。最初は暗いかもしれない。しかし、目を懲らして見つめているうちに、そこに、星の光に照らしだされた幼な子の姿が浮かび上がってくる。その幼子は、あなたに語りかけます。「私は、今までも、ずっとここにいたし、これからもずっとここにいるよ」と。
馬小屋で夜をすごさねばならなくなったように私たちが感じる時、主イエスが馬小屋でお生まれになったことを思い起こしましょう。馬小屋で生きる私たちの友となるためにです。飼葉桶の中の神だからこそ、私たちがどのような状況に置かれても、神は「私たちと共にいる」ことができるのです。
もし、客間があいていたならば、あなたの人生は変わっていたでしょう。しかし、もし、部屋が空いていたら、あなたは、主イエスにお会いできなかったかもしれない。部屋が空いていなかったゆえの馬小屋。そこに、きょう、主は来てくださり、一緒に生きてくださるのです。
前 奏 -今こそ声あげ - Satkz
招 詞 ヨハネによる福音書3章16節(下記)
賛 美 讃美歌21-258 まきびとひつじを (1,2,5)
主の祈り
賛 美 ヘンデル作曲「メサイア」より 聖歌隊
ソプラノ独唱 第14曲 ある夜、羊飼いら(ルカ2:8-9)
第15曲 み使い彼らに言う(ルカ2:10-11)
第16曲 たちまち、み使いたち現れ(ルカ2:13))
合 唱 第17曲
Glory to God in the highest and peace on earth,
good will towards men.
「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、
御心に適う人にあれ。」(ルカ2:14)
聖 書 ルカによる福音書2章1-7節 (新約p.102)
祈 祷
黙 想
説 教 「部屋が空いていたら」 小野慈美牧師
祈 祷
賛 美 讃美歌21-256 まぶねのかたえに (1,3,6)
献 金
感謝祈祷
賛 美 讃美歌21-247 今こそ声あげ (1,4)アーメン
祝 祷 小野慈美牧師
後 奏
分かち合い
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神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。(ヨハネ3:16)
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