1月28日(日)10時30分より
メッセージ:「ここに、信じられる愛がある」
聖書:マルコによる福音書14章32-52節
説教者:小野慈美牧師
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きょうの箇所は、イエス様がゲッセマネの園で祈っておられるところに、ユダに手引きされた群衆がやってきて、イエス様が捕らえられた場面です。3つの言葉に注目します。
Ⅰ)36「アッバ、父よ、あなたは何でもおできになります。この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしが願うことではなく、御心に適うことが行われますように。」
ここには、人間としてのイエス様の姿がよく表わされている。十字架の後に、復活することを知っておられたのだから、十字架は通過点に過ぎないというような軽いものではなかった。主イエスは、神であられたが、地上においては私たちと全く同じ人間であり肉体の痛み、十字架刑の恐ろしさを知っておられた。また、人間的には何の罪も犯していないお方が、何故このような不条理な死を死なねばならないのか。他の道はないのか。主イエスの苦悩は尋常ではなかった。
「アッバ」とは、幼子が父親に親しみを込めて呼びかけるときの「父ちゃん」というような言葉です。主イエスは、それまで父なる神との親密な交わりを持っておられた。しかし、この時、父なる神は沈黙をなさった。それが祈りへの答えだった。十字架を引きうけることこそ、神の御心なのだと知った。
Ⅱ)41「あなたがたはまだ眠っている。休んでいる。もうこれでいい。」
「もうこれでいい」という言葉には、はき捨てるような響きがある。むしろ、人間の罪を嘆きながらも、その罪をご自身が背負おうとなさるイエス様の愛の決断の言葉なのです。「もうこれでいい」とは、ご自分を見捨てて逃げてしまった弟子たちを裁かず、むしろ、弟子たちが受けるべき裁きを引き受けようという決意です。
Ⅲ)51 一人の若者が、素肌に亜麻布をまとってイエスについて来ていた。人々が捕らえようとすると、52 亜麻布を捨てて裸で逃げてしまった。
この出来事は、マタイとルカには書いてありません。この「若者」は、福音書を書いたマルコ自身なのではないかと「推測」されています。主イエスの一行は彼の家で最期の晩餐をした。最後の晩餐の後、主イエスと弟子たちが、家を出て行くときに、少年だった彼は、寝間着のまま後をついて行った。ルカでは、イエス様と弟子たちは、「石を投げて届くほどの所に離れ」(ルカ22:41)と書いてあるので、弟子たちにはイエス様の祈りの声は聞こえなかったであろう。しかも眠っていた。マルコだけは、こっそりついていって、居眠りなどせずに、一部始終を見ていたので、主イエスの祈りを聞くことができ書き残すことができたのではないか。しかし、主イエスの逮捕の場面では、彼も見つかってしまい捕まりそうになったので、寝間着である亜麻布を捨てて裸で逃げた。というのが「推測」です。
やがて、彼は、復活の主に出会い、弟子たちに加わった。自分にとっては、きわめて不名誉なことを書き残したことになります。主イエスを見捨てて、逃げたこの私をも主イエスは裁かずに、赦してくださり、その上、福音書を書く務めさえ与えてくださった。私は、そのことを伝えるのだ。そこで彼はこの福音書の中に、自分の姿を書き残したのです。
さて、私たちの人生には、不条理としか言いようのない出来事が起こります。それでも神は愛の御方だと信じる根拠は、十字架です。なぜなら、最も不条理な死を経験なさったのは主イエスだからです。私たちの信じる神は、ご自身が不条理を知っておられるのです。どんなときも、私たちを見捨てず、罪を赦し、共にいてくださる神なのです。
「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります」(Ⅰヨハネ4:10)。
イエス様は、私たちを罪の裁きから解放するために、御自分が裁きを引き受けたのです。「ここに信じられる愛がある」のです。
前 奏 -主イエス・キリストよ、我らをかえりみて- G. ベーム
招 詞 イザヤ書44章6節(下記)
賛 美 讃美歌21-419 さあ、共に生きよう
主の祈り
聖 書 マルコによる福音書 14章32-52節 (新約p.92)
祈 祷
黙 想
説 教 「ここに、信じられる愛がある」 小野慈美牧師
祈 祷
賛 美 讃美歌21-504 主よ、み手もて(1,3,4)
献 金
感謝祈祷
賛 美 讃美歌21-28 み栄えあれや
祝 祷 小野慈美牧師
後 奏
分かち合い
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イスラエルの王である主 イスラエルを贖う万軍の主は、こう言われる。
わたしは初めであり、終わりである。わたしをおいて神はない。 (イザヤ44:6)
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