2月4日(日)10時30分より
メッセージ:「自己弁護をしないために」
聖書:マルコによる福音書14章53-72節
説教者:小野慈美牧師
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<ペテロの否定>
イエス様がゲッセマネの園で捕らえられたとき、ペテロは一目散に逃げました。しかし、やはり、気になるので、ペトロは遠く離れてイエスに従い(54)、裁判の場へもぐりこみました。イエス様は、自分に不利な証言をされても黙っておられ、少しも弁明しようとはされない。しかし、大祭司から「あなたは、メシアなのか」(61)と問われたときには、ためらうことなく、「そうです」と答え、御自身が神と等しい者であることを宣言なさった。大祭司は、この発言を、神に対する冒涜だと言って、死刑の決議へと誘導しました。
ペテロは、その裁判を遠くから伺っていましたが、周囲の人たちから、「あなたはイエスの仲間だろう」と問われると三回も否定してしまいました。数時間前に主イエスが語られた裏切りの予告が実現したのです。ペテロはそのイエスの「言葉を思い出して、いきなり泣き出し」(72)ました。
<ペテロの涙>
この涙はどのような涙であったのか。そのヒントは、ルカ福音書に出てきます。「主は振り向いてペトロを見つめられた。ペトロは、『今日、鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう』と言われた主の言葉を思い出した。そして外に出て、激しく泣いた」(ルカ22:61-62)。ペテロの涙は、自分に対する絶望の涙でした。と同時に、ペテロはイエス様の眼差しの中に、無限の赦しを見たのです。さらに、イエス様が言われた別の言葉を思い出したに違いない。「シモン、シモン、サタンはあなたがたを、小麦のようにふるいにかけることを神に願って聞き入れられた。しかし、わたしはあなたのために、信仰が無くならないように祈った。だから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい」(ルカ22:31-32)
<弱さを認める>
私たちはだれしも、弱さを抱えて生きている。しかし、なかなか人にそれを見せようとはしないし、自分でも認めようとしない。しかし、弱さを見せようと見せまいと、弱いのであれば弱い。真実は変わらないのです。鶏が鳴いたとき、ペテロは自分の真の姿に気付かされました。それなのに、裏切った自分をも見捨てないイエス様の思いがけない赦しと愛の眼差しに出会って泣いたのです。この涙を流したペテロだから、あの十字架の意味がわかった。十字架は、まさにわたしの罪の為であったと。
弱さを認めることは決して恥ではありません。それは、真実を受け入れることです。そのとき、人は真実に、本当の自分として生きられるのです。虚構の自分、見せ掛けの強がりの自分ではなく、身の丈でその人らしく生きることができる。「弱いときにこそ強い」とは、そういうことです。
<主イエスのまなざし>
ペテロにとって不名誉な本人しか知りえないこの出来事が、すべての福音書に残されているのは、ペテロ自らが教会の人々に話したからです。さらに、初代教会の人々が、自分たちの教会の指導者、ペテロ大先生の情けない姿を、敢えて語り続けたからです。イエス様のまなざしこそが、人を生かすからです。
私たちは、つい、自分を少しでもましな人間であるかかのように見せようとします。すると、必死に言い訳をし、自己弁護をしたくなる。しかし、主イエスの前で、自己弁護をしても意味がないのです。自己弁護をしないためには、自分の真の姿を率直に認めることです。そして、その真の自分に注がれている主イエスのまなざしを見ることです。そのまなざしは、こう、おっしゃっています。「わたしはあなたを愛することをやめない。そのしるしが十字架だ。だから、自己弁護をしなくても良い。『わたしはあなたのために、信仰が無くならないように祈った』」。ここにわたしたちの信仰の拠り所があります。
前 奏 - 愛するイェスよ - M.G.フィッシャー
招 詞 ヨハネによる福音書14章16-17a節(下記)
賛 美 讃美歌21-205 今日は光が(1,2,4)
主の祈り (「讃美歌21」 93-5-B 日本キリスト教協議会統一訳)
賛 美 - イェスのみ名に - 聖歌隊
聖 書 マルコによる福音書14章53-72節 (新約p.93)
祈 祷
賛 美 讃美歌21-183 イェスのみ名に(1,3,4)
黙 想
説 教 「自己弁護をしないために」 小野慈美牧師
祈 祷
賛 美 讃美歌21-197 ああ主のひとみ(1,2,4)
献 金
感謝祈祷
聖 餐 式 (「教会の約束」を唱和 )
賛 美 2024年主題賛美歌 作曲:鈴木敦子
祝 祷 小野慈美牧師
後 奏
分かち合い
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16わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。 17この方は、真理の霊である。 (ヨハネ14:16-17a)
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