3月24日(日)10時30分より
メッセージ:「主よ、用いてください
聖書:マルコによる福音書11章1-10節
説教者:東間克美師
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「主よ、用いてください」マルコに11:1~10 東間克美師
◆今日のテキストで注目したい3つのことがあります。第1は、3節『もし誰かが「なぜ、そんなことをするのか」と言ったら』という、主イエスの言葉です。事実、5節を見ますと二人の弟子は『その子ロバをほどいてどうするのか』と言われております。『なぜ、そんなことをするのか』。この文脈の中で捉えるならば、つないであるろばをほどいて、他人の物を無断で連れ去ろうとする弟子たちに対する、持ち主たちの非難・叱責を表しております。しかし、実は主イエスはご自身の公生涯、メシアとしての歩みに於いて、「なぜ、そんなことをするのか」という意味合いの非難の言葉は何度も投げかけられていたのです。そのことを、マルコ福音書2章から3つのことを見たいと思います。①2章7節『この人は、なぜこういうことを口にするのか』という非難を受けました。②2章16節『どうして彼は、徴税人や罪人と一緒に食事をするのか』という非難がありました。③2章24節『なぜ、安息日にしてはならないことをするのか』。その他にも主イエスは「なぜ、そんなことをするのか」という非難を繰り返し受けられたのです。
◆ここで注目すべきことは、主イエスにこうした言葉を投げかけたのは、多くの場合、律法学者やファリサイ派の人々であったということです。彼らは当時のユダヤ人社会に於いて、政治的、宗教的な権威を持っておりました。言い換えれば、彼らの言葉が、そのまま当時の社会の「常識」であり「正論」を示しておりました。『なぜ、そんなことをするのか』。この言葉は、そのような彼らの「判断・基準」に基づく、主イエスへの非難の言葉であり、同時に、主イエスのメシアとしての働きを否定する言葉であったのです。ユダヤ教の指導者たちは、自らの権威と地位を絶対化して、イエスというお方がメシア・キリストであることを理解出来ず、また信じることが出来ませんでしたそればかりでなく、自分たちの「物差し」に合わない主イエスを排斥した、それも十字架で抹殺したのです。こう考えてみますと、主イエスの十字架の受難。それは「なぜ、そんなことをするのか」という、人々の非難が集積された結果である。そのように言うことも出来るのではないでしょうか。
◆第2は「ろば」という動物です。伝統的な理解に基づくならば、ろばは平和を象徴する動物であるという解釈があります。聖書では馬は「軍馬」、すなわち戦いに用いられる動物であるのに対して、ロバは農耕や荷物の運搬など日常生活の営みに用いられる動物というイメージで描かれております。ゼカリヤ書9章9節でも、「平和の君」と呼ばれるメシアは、戦いを象徴する馬ではなく、ロバに乗って来られると告げられております。まさに、ここに登場する子ろばこそ、メシアがお乗りになるために相応しいものであったのです。
◆注目すべき第3のことは、「子ろば」はつながれていたということです。私たちも様々な欲望につながれてはいないでしょうか。しかし、つながれていた子ロバはほどかれました。この出来事の中に私たちに対する2つの霊的な意味が示されております。第1は、サタンの奴隷として滅びの縄目につながれていた私たちを、主イエスが十字架の贖いによってほどいてくださった、解放してくださった、ということです。第2は、『主がお入り用なのです』とある通り、私たちが主の働きのために用いられるためである、ということです。つまり、つながれていたロバがほどかれたということは、私たちに罪の赦しと救いが与えられたこと、そして、新たな使命が与えられていることを指し示しているのです。
◆主イエスは、様々なものにつながれていた私たちを解き放ち、「ご自身の働き」のために用いようとしておられます。『主がお入り用です』。主イエスは、ご自身の福音宣教の業を推し進めるために「子ろば」である私たちを、そして教会を入り用としておられるのです。
ですから私たちは「主よ、用いてください」と申し出る中で、イエス・キリストをお乗せして、その福音を宣べ伝えながら、神の救済の御業のために用いられていく。このことこそ「子ろば」としての私たちの使命なのです。
前 奏 - ダビデの子、ホサナ-
- 栄光と賛美と誉れ - キッズクワイア・ジュニア聖歌隊
招 詞 ゼカリヤ書9章9節(下記)
賛 美 讃美歌21-305 イェスの担った十字架は(1,2,6)
主の祈り
賛 美 - 棕櫚の葉 - ジュニア聖歌隊
聖 書 マルコによる福音書11章1-10節 (新約p.83)
祈 祷
黙 想
説 教 「主よ、用いてください」 東間克美師
祈 祷
賛 美 讃美歌21-297 栄えの主イェスの(1,3,5)
献 金
感謝祈祷
賛 美 讃美歌21-27 父・子・聖霊の
祝 祷 東間克美師
後 奏
分かち合い
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娘シオンよ、大いに踊れ。娘エルサレムよ、歓呼の声をあげよ。見よ、あなたの王が来る。彼は神に従い、勝利を与えられた者 高ぶることなく、ろばに乗って来る 雌ろばの子であるろばに乗って。(ゼカリヤ9:9)
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