7月21日(日)10時30分より
メッセージ:「あなたもMVP」
聖書:マタイによる福音書18章12-14節
説教者:小野慈美牧師
※どなたでも視聴できます。
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<二つの価値>
チームスポーツで、監督が選手を選ぶ基準は、チームが勝利するために、どの選手が役に立つかです。そして実際の試合で、勝利に最も貢献した選手はMVP(Most Valuable Player:最も価値ある選手)として表彰されます。このように、能力や貢献度などでその人を評価する価値を「有用性の価値」と呼ぶことにしましょう。適材適所という言葉があるように、有用性の価値は必要であり、意味のあることです。ただし、注意しなければならないことは、有用性の価値で測られた価値を、人間そのものの価値であるかのようにしてしまうことです。つまり、有用性の価値で高く位置づけられる人が、人間としても価値があり、低く位置づけられる人は価値が低いとみなされることです。
そこで、人間にはもう一つの価値があることを忘れてはなりません。それは、人は皆、存在そのものが無条件に尊いことを認める価値。これを「存在性の価値」と呼ぶことにしましょう。つまり、何ができるか、どれだけ役に立つかということとは全く関係なく、その人の存在自体が尊いという価値観です。
この二つの価値は、対立するものではありません。神様は、一方で、人が自分に与えられた有用性を神様のために用いることを喜んでくださいます。しかし、他方、存在性の価値こそが大切なのだと言っておられるということです。有用性の価値が無くなっても、存在性の価値は誰も奪うことのできないものです。そのような神様の価値観を示している譬えがあります。
<迷子の羊のたとえ>
12ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか。13 はっきり言っておくが、もし、それを見つけたら、迷わずにいた九十九匹より、その一匹のことを喜ぶだろう。
羊飼いは、100匹の羊を個々に名前をつけて、識別できるはずです。もし一匹がいなくなったら、それは一匹の羊ではなく、(例えば)「メータロウ」がいなくなることであって、その代わりはいないのです。羊飼いにとっては、他の99匹がどうでもよいというのではなく、どの一匹も失いたくない。だから、羊飼いは必死に捜し、見つけたら大喜びをするのです。
今、世界の人口は約80億人ですから、一人の人間の割合は、80億分の1です。しかし、神様の計算は、「1分の1×80億」 (100%大事な人が80億人存在するということ) です。
このたとえの羊飼いは、神様を表わしています。羊飼いが、どの一匹がいなくなっても必死に捜すように、神様にとっては、失ってもかまわない人間などいないというメッセージです。聖書の神は、わたしたち一人一人のことを固有名詞で知っていてくださり、呼びかけていてくださり、しかも大事だよと言ってくださっているのです。
<迷い出た羊をも>
「その一匹が迷い出たとすれば」(18:12)とあります。迷い出るとは、信仰的に、あるいは社会的に道を外れることです。ある意味では自己責任です。放っておかれても仕方がない。社会的に迷い出た場合には、現実の世界ではそれなりの裁きを受けなければならない。しかし、天の父は、たとえ迷い出た者であっても、失いたくないというのです(これらの小さな者が一人でも滅びることは、あなたがたの天の父の御心ではない。18:12)
私たちの知っている人の中に「あの人、迷い出ちゃったな」と思う人がいるかもしれない。そのとき、私たちは99匹の羊の側に自分を置いています。しかし、そのように思う私たち自身も、迷い出ることがないとは言えないのです。そうなったとき、神がこの羊飼いのような神でなければ、私たちは救われません。神は、どんなときでも私たち一人ひとりに「あなたもMVP」(Most Valuable Person:最も大事な人)と宣言してくださっています。
※
前 奏 -「日ごと主イェスを」によるプレリュード -
Arr. Atsuko Suzuki
招 詞 ヨハネの手紙一3章1a節(下記)
賛 美 日ごと主イェスを
主の祈り
聖 書 マタイによる福音書18章12-14節 (新約p.35)
祈 祷
賛 美 栄光イェスにあれ
説 教 「あなたもMVP」 小野慈美牧師
祈 祷
賛 美 忘れないで
献 金
感謝祈祷
賛 美 2022年主題賛美歌 たゆまず祈りなさい
祝 祷 小野慈美牧師
後 奏
分かち合い
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御父がどれほどわたしたちを愛してくださるか、考えなさい。それは、
わたしたちが神の子と呼ばれるほどで、事実また、そのとおりです。
(Ⅰヨハネ3:1a)
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